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山口眼科内科

YAMAGUCHI CLINIC

近視進行抑制治療 - 小児近視進行抑制治療

近視進行抑制治療

小児近視進行抑制治療

当院では患者様に合わせた近視進行抑制治療(自由診療)を行なっております。
オルソケラトロジー、低濃度アトロピン(マイオピン®︎)点眼、サプリメントにより、小児期の近視進行の軽減を図ります。

お子様の近視について

目の長さ(眼軸長)が長くなり、ピントが合わず、遠くが見えづらくなることです。
眼軸長の伸びは、平均16歳くらいまで進行します。一度伸びてしまうと戻ることはありません。
近年はパソコン・タブレット・スマートフォンなどの近業作業の増加や、屋外作業の減少が眼軸長の進展に繋がっていると報告されています。
つまり眼軸長の伸びを抑えることが、進行抑制になります。

近視の説明画像1
  • ・残念ながら一度伸びてしまった眼軸を縮めることができません。そのため、近視は治りません。
  • ・眼軸長が過度に伸びて強度近視になると、失明につながる病気(緑内障、網膜剥離、近視性黄斑症)の発生頻度が高まることが分かっています。
    いかに眼軸を伸びにくくすることが近視抑制治療の目的となります。
  • ・ちなみに屈折検査で毛様体の緊張が強い(調節緊張・仮性近視)場合は、ミドリンM点眼などの治療適応となりますが、近視進行抑制の効果は望めません。

近視進行の抑制方法

①屋外活動:1日2時間以上

原理: 太陽光の一部であるバイオレット光は近視抑制遺伝子EGR1を活性化する為。

1日2時間以上の屋外活動で、両親が近視である場合でも近視になる割合を60%→20%まで減らせること、ゲームや読書などの近方作業も屋外なら悪影響が減らせることがわかりました。

近視の説明画像2-1

②オルソケラトロジー(夜間装用コンタクトレンズ):児童~中学生

原理: 角膜形状変化による網膜周辺の遠視性デフォーカスの改善による近視進行抑制。
利点: 眼軸長伸長抑制は24~63%(2年)。Li SM et al, Cur Eye Res.2016
裸眼生活が可能(2~3日後、早い方は翌日から)。
低濃度アトロピン点眼との併用が可能。
欠点: 強度近視は不可。3ヶ月毎の通院が必要。中止により2週間程度で元の角膜形状に戻る。
コンタクトレンズのリスク(コンタクトレンズの管理、結膜炎や角膜上皮障害など)。
近視の説明画像3

③低濃度アトロピン点眼(マイオピン®):幼児〜中学生

原理: 脈絡膜厚の変化による網膜周辺の遠視性デフォーカスの改善による近視進行抑制。
利点: 近視進行抑制率は59%(2年)。眼鏡やオルソケラトロジーとの併用が可能。
欠点: 進行抑制効果のみで、裸眼視力は上がらない。稀に眩しさがある。
Chia A et al, Ophthalmology 2012
画像:マイオピン®_0.01%点眼  画像:マイオピン®_0.025%点眼 
説明画像

④近視抑制サプリメント(ロートクリアビジョンジュニアEX):幼児〜中学生

原理: サフランやクチナシ由来の天然色素成分クロセチンのサプリメント。
近視抑制遺伝子EGR1の活性化と、近視化で生じる眼軸延長や脈絡膜菲薄化を抑制。
Mori k, Torii H, Fujimoto S et al, J Clin Med,2019
利点: 眼軸長は14%、屈折度数は20%の近視進行抑制(6ヶ月)
眼鏡や他の抑制方法との併用が可能。
欠点: 裸眼視力は上がらない。
Rose KA, Morgan IG, Ip J, et al.
画像:ロートクリアビジョンジュニアEX

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